アイリス(Iris)はアヤメ科アヤメ属の植物です。広くアヤメ属のカキツバタやハナショウブなどもこのアイリスの仲間で、ジャーマンアイリス(ドイツアヤメ、Iris germanica)もその一つです。「アイリス」という名前は全能の神ゼウスの妻であるヘラの従女イリスに因んでいます。ゼウスはイリスに何度も言い寄りますが、イリスは誘いを断り続けます。そこで、イリスは「自分をゼウスから引き離して欲しい」とヘラに伝えます。正直で美しい心を持ったイリスを賞賛したヘラはイリスに神酒を3滴振り掛け、色鮮やかなアイリスの花に変身したと伝えられています。
一輪のアイリスと群生するアイリスのいずれが好きかと問われると、私は中間距離で眺めるアイリスが圧倒的に好きです。その理由をうまく説明できないのですが、尾形光琳の「燕子花図」のためかも知れません。