ウエストリンギア

 マルバ スボバータ(Malva subovata)の和名が見つからず、カタカナ読みにしたと述べましたが、それとよく似ているのがウエストリンギア(ウエストリンギア属の総称で、例えば、Westringia fruticosa、ウエストリンギア フルティコーサ)です。

 ローズマリーかと思って近づくと、何か違うというのがウエストリンギア。ウエストリンギアはオーストラリア原産のシソ科ウエストリンギア属の半耐寒性常緑低木で、落ち着いた雰囲気の花。当初日本では「オーストラリアン ローズマリー」という名前で流通が始まったようですが、近年ではウエストリンギアという名称が定着してきました。ローズマリーに比べると枝葉がふんわりと柔らかく、葉色も明るい印象。でも、この二つは別属です。ローズマリーにある香りがウエストリンギアにはありません。他にも草姿がそっくりなのが、ミントに似た香りで人気の高い「ミントブッシュ」。でも、ウエストリンギアはいずれとも違って、ハーブではありません。

*ウエストリンギアは属名で、マルバス ボバータは種名ですから、姓と姓名(氏と氏名)との違いによく似ています。