ヒイラギモチ(セイヨウヒイラギ)は雌雄異株ですが、「単為結果(受精しなくても果実ができることで、タネなしになるのが普通)」するため、雌株だけで実がつきます。ヒイラギモチはヒイラギとモチノキが一緒になった名前ですが、クロガネモチも同じモチノキ科で雌雄異株、若い枝や葉柄が黒紫色であることや、葉が乾くと鉄色になることからクロガネモチと呼ばれています。
クロガネモチは公園樹や街路樹として人気が高く、湾岸地域でも雌株のクロガネモチばかり目立ちます。赤い実が美しいことからクロガネモチは雌株ばかりが意図的に植えられているのは確かに納得できます。赤い実のない雄株は味気ないものです。画像のような赤い実をつけたクロガネモチは公園や街路で重宝されてきた訳です。
そこで出てきたのが次のような疑問です。雌雄異株では雌株の花に雄株の花粉がついて実ができます。では、雌株だけ(あるいは雄株だけ)が植裁されている場合はどうなるのでしょうか。クロガネモチも雌雄異株で、単為結果で赤い実がつくのでしょうか。赤い実をつけるクロガネモチばかりで、雄の木を見落としているのかも知れないのですが、どのクロガネモチも雌の木ということになれば、雄の木がないので、そもそも紅い実をつけることができるのかという疑問が出てきます。
正月から厄介な疑問ですが、まずはクロガネモチの見事な赤い実を楽しんでください。最初の画像がヒイラギモチ、後の二枚の画像はクロガネモチです。