ツバキ(=ヤブツバキ)の原種は紅色の五弁花で、冬から春に開花します。ツバキの変種には越後のユキツバキ(雪椿)、同じツバキ属にはサザンカ(山茶花)があり、サザンカの開花はヤブツバキより早く、10月~12月頃です。
さて、ヤブツバキとサザンカの交雑種がカンツバキ(寒椿)ですが、カンツバキはサザンカと見分けがつきにくく、 葉は小さく、光沢がなく、葉縁に鋸歯があります。カンツバキの花弁はサザンカと同じくバラバラに落ち、開花期はサザンカより少し遅く、11月~2月です。カンツバキはツバキやサザンカに比べると、樹高が大きくならず、枝が横に伸びるため、葉や花を上から見下すことができ、公園や歩道の植え込み、家庭の庭木として広く使われています。湾岸地域でもサザンカ、カンツバキがあちこちに植えられ、今赤い花をつけ、咲き競っています。
カンツバキもサザンカも(そして、ツバキも)、綺麗な花びらを見つけるのが難しいのが共通の特徴で、画像は綺麗な花の画像(だと私が勝手に思っている)ですが、群衆の中から美男美女を見つけるのと似た基準を使っている自分に気づいて驚くのです。サザンカの花の集団より、カンツバキの花の集団に美花が多いようです。