キダチアロエの花

 「アロエ」とも「医者いらず」とも呼ばれるキダチアロエ(木立盧會、木立Aloe、Aloe arborescens)は南アフリカカナリア諸島が原産で、日本中のどこでも見ることができる多肉植物です。開花期は晩秋から春にかけてで、トーチ状の鮮朱色の筒状花を多数つけます(画像)。刺のある葉は食用とされ、胃薬や火傷に薬効があるとされ、そのため「医者いらず」と呼ばれてきました。

 種小名の「Aloe」はアラビア語の「alloeh(苦みがある)」に由来します。比較的寒さに強く、江戸時代に渡来して以来各地で栽培されてきました。昔アロエを「ろかい」と言い、漢字名の「蘆薈」に当て字したものと言われています。「キダチ」と言われるように、茎は伸びて立ち上がります。葉は互生し、多肉質で細長く先は尖り、葉縁には鋭いトゲがあります。