ハキダメギク再訪

 10月にハキダメギクについて記しました。正月にハキダメギクに出遭うのは全くの偶然ですが、よく晴れた午後のハキダメギクの花は妙に清々しい感じがしたのです。

 キク科のハキダメギクは北アメリカ原産。大正時代に東京で見つかり、現在では関東以西の各地に広がっています。茎は2分岐を繰り返し、高さ15〜60cmになります。以前の説明は「葉は対生し、卵形〜卵状被針形で、波状の浅い鋸歯があります。上部の枝先に小さな頭花を1個ずつつけます。頭花は直径約5mmで、まわりに白色の舌状花がふつう5個並び、内側に黄色の筒状花が多数つきます。総苞は半球形。総苞片と花柄には腺毛があります。」とあり、画像で確認できます。

 キク科でないシュウメイギクはキクに見えますが、キク科のハキダメギクはキクには見えません。矛盾したように見えるのは私たちが紛らわしい命名を下からに過ぎず、実際はどこにも矛盾などありません。最初に見つかったのが掃溜め(共同のゴミ捨て場)だったため牧野富太郎ハキダメギク命名しました。

 「ハキダメ」と「キク」の両方の不運が重なってしまい、ハキダメギクにはとんだ災難となりました。でも、ハキダメギクは実際にキク科で、掃溜めが過去の遺物となれば、災難など昔話です。