ハンショウヅルの花

 キンポウゲ科センニンソウ属のクレマチスは丈夫なツルを伸ばし、花を咲かせます。「蔓性植物の女王」のクレマチスは北半球に野生で生えている植物です。樹木など、近くのものに蔓を絡ませて生長し、大きい物だと5m以上になります。

 中国原産の「テッセン」、欧米原産の「インテグリフォリア」と並んで、日本原産のものにはボタンヅル、センニンソウ、ハンショウヅル、カザグルマ等があります。ハンショウヅルは釣り鐘型の花をつけます。原種を元に品種改良が進められ、今では230以上の品種があります。花は大型、色も豊富で、花姿も品種によって異なり、様々に楽しませてくれます。

 クレマチスの花は花弁をもたず、花弁のように変化した萼を持つ点が特徴です。さて、画像は豊洲の公園の端で見つけた釣り鐘型のもので、金網に絡みついていました。上品な白色地で、外側や内側に淡い赤紫色が入り、大きく反り返っています。「クレマチスクリスパ」という名前のアメリカに自生する原種の一つのようです。日本で普通にみられるハンショウヅルはもっと赤紫色が濃いものです。

 いわゆるクレマチスやテッセンとハンショウヅルとを比べると、随分と違った風に見え、同じ仲間にはなかなか思えません。