冬至の花たち

 一年のうちで最も昼が短く、夜が長い日が冬至で、それが昨日だった。この日を境に昼間の時間は長くなるが、寒さは一段と厳しさを増してくる。冬至にユズ湯に入ると風邪をひかない、カボチャを食べると中風にならないなどと言われてきた。
 最近は冬でも花が咲いている。冬は花がないというのは昔の迷信みたいなもので、野菜に季節がなくなり、いつでも食べられるのに似て、花も四季咲きの如くいつでも鑑賞できるようになり、何とも味気ないのである。毎日食べられる珍味は珍味でなくなるように、名花も滅多にお目にかかれない方がよいに決まっている。雪国育ちの私には、冬の庭は雪囲いされた樹々と半ば雪に埋もれた植物の方が自然で、味がある。
 技術革新は園芸にも飽食をもたらしたようで、いつでもどこでも何でも鑑賞できるとなると、人は花を観賞する情熱を瞬く間に失い、花を愛でるなど退屈至極の趣味に堕してしまうのである。

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サザンカ

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キンセンカ

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ノースポール

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ヤツデ