ヤブツバキ(藪椿)の花

 今の湾岸地域はサザンカの花が見頃なのだが、冬至が過ぎ、そろそろヤブツバキの花が見え始めた。軽快なサザンカの花に比べると、ツバキ(=ヤブツバキ)の花は厚みがあり、重い印象を与える。

 ヤブツバキは東北以西の暖地に生育する常緑小高木。照葉樹林を代表し、葉の表面にはクチクラが発達して、光沢がある。花は冬から早春にかけて咲く。雄しべの数が多く、下部が筒状に合着し、底に多量の蜜がたまり、小鳥たちに好まれている。

 ツバキは冬の花の少ない季節に咲く花として、昔からサザンカとともに品種改良されてきた。ツバキの種子は油を大量に含み、ツバキ油が採取される。ツバキ油は灯明・薬・化粧などに使用される。