狭義のアジサイ(ホンアジサイ)は、日本でガクアジサイから改良された園芸品種。6月から7月にかけて開花し、白、青、紫または赤色の萼(がく)からなる装飾花をもつ。ガクアジサイではこれが花序の周辺部を縁取るように並ぶ。花序が球形ですべて装飾花となったアジサイは、「手まり咲き」と呼ばれる。
「ガクアジサイ」の名前は装飾花が周囲を額縁のように飾ることからつけられた。だから、ガクアジサインは「額紫陽花」で、「萼紫陽花」ではない。中央につぶつぶの小さな花を集合させ、周囲を装飾花が取り囲んでいる。装飾花の色は白と青が多いが、淡い赤もある。
アジサイは土壌のpH(酸性度)によって花の色が変わり、一般に「酸性ならば青、アルカリ性ならば赤」になる。アジサイの色の変化は実に多彩で、決まった色にならない、不安定で、心変わりする花として親しまれてきた。
私たちが普通に花弁と呼ぶものの他に、小さな花弁、雄蕊や雌蕊のあるものが画像から見て取れる。それらの画像から、アジサイは花の色や形だけでなく、花そのものにも違いがあるのかも知れないという疑念が自然に生まれてくる。
そんな疑念の前に、まずは変幻自在のアジサイの花を暫し味わおう。