サクラの花の終わりに:紅豊、紅笠、関山

 ベニユタカ(紅豊)は松前紅豊とも呼ばれ、北海道松前町で松前早咲と龍雲院紅八重の交配により、ベニガサ(紅笠)はイトククリとサトザクラの自然交雑から生まれました。セキヤマ(関山)は桜湯に使われる豪華な八重咲きのサクラの代表品種。

 これまでサトザクラについて述べてきましたが、ヤマザクラサトザクラの違いを考えると、私的な区別をしておいた方がよさそうです。

 ヤマザクラ(山桜)に類するサクラは幾つもあり、ヤマザクラオオシマザクラ、オオヤマザクラ、カスミザクラ、クマノザクラの5つに分けられそうです。サトザクラ(里桜)は広くはバラ科サクラ属のサクラの栽培品種の総称で、狭くはオオシマザクラから誕生した栽培品種を指します。

 ですから、同じ花見でも、秀吉のヤマザクラの花見と私たちのサトザクラの花見は見ているサクラが随分と違っているのです。

紅豊

紅笠

関山

関山