常緑でありながら紅葉する木の代表がナンテン。ナンテンは環境に応じて、柔軟に葉の色を変える。そして、その園芸品種の一つがオタフクナンテン。真冬の今、いずれも綺麗に紅葉している(4枚の画像のどれがナンテンで、どれがオタフクナンテンだろうか?)。
中国原産のナンテン(南天)は、メギ科ナンテン属の常緑低木。日本では古来縁起物として植えられることが多い。白い地味な花が6-7月に咲き、冬に赤くて丸い実をつける。実を乾燥させたものには咳止めの効果がある。
葉は冬に紅葉するが、オタフクナンテンほどは綺麗に赤くならない。寒風と霜が直接当たるような場所のナンテンは赤く色づく。また、鉢植え栽培だと、春~夏の間のみ肥料を与えて、秋からは肥料をやらないと、鉢土の肥料分が亡くなり、より鮮やかに色づく。
一方、オタフクナンテンは背が高くならない矮性種で、開花結実せず、枝葉が密生して育ち、ナンテンに比べて色づきやすく、紅葉が綺麗である。冬以外でも葉が赤色や黄色を帯び、複雑な色合いを見せる。