オタフクナンテン(お多福南天)の赤い葉

 ナンテンの原産地は日本の暖地や中国ですが、そのナンテン属のオタフクナンテンは園芸種です。名前は葉が丸くふっくらしていることからで、別名のオカメナンテン(お亀南天)も同じ意味です。オタフクナンテンは背が高くならない「矮性」の品種で、取り扱いが簡単で、赤い葉が美しいため、カラーリーフとして公園、歩道などの植え込みに幅広く利用されています。私がオタフクナンテンを知ったのは10年ほど前で、湾岸地域に移ってからのことです。今ではあちこちで目にすることができ、私はオタフクナンテンで冬の紅葉を楽しんでいます。

 ナンテンも冬に紅葉、あるいは落葉しますが、オタフクナンテンは落葉せず、さらに赤色が鮮やかになります。赤くなった葉はその後少しずつ減色し、緑色に戻ります。江戸時代に品種改良された園芸種で、ナンテンと違って赤い実はつきません。