今年はサンゴジュの花を見過ごしたが、赤い実は見ることができた。サンゴジュは関東地方以西の本州、四国、九州及び沖縄の主に沿海地域に自生するスイカズラ科の常緑広葉。私は自生するサンゴジュを見たことがないが、公園などに植えられているサンゴジュは時々見る。
夏から秋に赤く熟す実(画像)を海のサンゴに見立てて、「珊瑚樹」と名付けられた。果実が珊瑚の加工品に似ているからである。紅朱色の珊瑚を小さな玉に加工し、その真ん中に穴をあけて金銀などの針金を通し、その針金を組み合わせてかんざしや飾りものにしたのが珊瑚の加工品。果実の先端に雌しべの柱頭が残っており、それが房状になっている様はまさに珊瑚の細工品といったところ(画像)。だが、垣根として刈り込まれると、花も実も見ることができない。
それにしても画像のサンゴジュは樹一杯に実をつけ、呆れるほどの姿である。