お盆の頃の花の代表の一つがユリ。湾岸地域でも半ば野生化したユリがあちこちで咲いている。品種を特定しようとするとこれが意外に厄介で、私にはお手上げ。
テッポウユリは日本固有のユリ。ラッパに似た花を横向きに咲かせるが、切り花用として出回っているテッポウユリは、「ひのもと」という品種。テッポウユリは高さ50~100センチの多年草。花は白色で、花筒が長く花被片の先端が反り返る花を咲かせる。6本の雄しべは黄色で、花被より短く雌しべの先端の柱頭は丸く3裂している。
タカサゴユリは台湾原産のユリで、帰化植物。鑑賞用として大正時代に導入され、現在では各地で野生化している。テッポウユリに似ているが、茎は太めで丈も高くなる。テッポウユリより大型で、花被の外面には赤紫色の線が入っているのが特徴(画像)。
シンテッポウユリはタカサゴユリとテッポウユリの交配によって日本で1951年に作られた園芸種。自然交雑を繰り返し、花被片は純白色のものが多く、今ではテッポウユリと見分けがつかなくなっている。
ということから、画像のユリの花の特定は私には無理難題ということになる。だが、名前を知らなければ、花の鑑賞ができない訳ではなく、夏の暑さを忘れさせてくれるユリの見事な姿に見惚れるのは私だけではないだろう。