13日にキキョウソウの閉鎖花について述べた。そのキキョウソウによく似ているのが今日のヒナキキョウソウ。ヒナキキョウソウは北米原産の一年草で、近縁種のキキョウソウよりやや小型で、かわいらしいという「ヒナ」がついた。まさにキキョウソウにそっくりで、一本の茎を長く伸ばして直立し、その頂上部分にキキョウを思わせる紫色の花を咲かせる。花冠の直径は17mm前後が多いが、23mmぐらいの大きさになることもある。花冠の裂片はキキョウソウに比べるとやや細く、より繊細な感がある(最初のヒナキキョウソウの画像と二番目のキキョウソウの画像を見比べてほしい)。ヒナキキョウソウは多くのつぼみをつけるが、開花するのは普通最上部の一つだけで、残りは閉鎖花である(画像)。葉は無柄でキキョウソウに比べると細い。
キキョウ、キキョウソウ、ヒナキキョウソウと花は次第に小さくなるが、どの花姿も私にはとても可憐に見える。だが、どれもが閉鎖花をつけ、その見えない花を使って自然の中で逞しく適応している。