ヒルザキツキミソウは、晩春から夏にかけて、待宵草を桃色にしたような花を咲かせるアカバナ科マツイグサ属の耐寒性多年草です。北米からの帰化植物で、丈夫で、野生化しています。葉は披針形で、葉縁に波状の鋸歯があり、互生して付きます。 マツヨイグサ(待宵草)と同属で、夕方から夜に咲くことが多いツキミソウの仲間なのに昼間開花するので、この名があります。
太宰治の『富嶽百景』で「富士には、月見草がよく似合ふ。」と書かれた月見草は、実際はマツヨイグサとされます。では、富士に対峙するには、ツキミソウ、ヒルザキツキミソウ、マツヨイグサのいずれが適しているのか。これら三つに昨日のユウゲショウを加えると、正に識別テストの格好の材料になりそうで、富士に似合うのはどれかなど誰もが満足する答えはなさそうです。