2023-08-01から1ヶ月間の記事一覧

ヘメロカリスの花たち

ユリ科の多年草ヘメロカリスはギリシャ語で「一日の美」という意味で、英語でDaylilyと呼ばれています。一つの花は朝開いて夕方から夜には萎んでしまいますが、1本の花茎から約10~30個の蕾をつけ、それが次々と咲き、長く楽しめます。 ヘメロカリスの原産地…

二つの祭

妙高市の新井地区でも8月5日(土)、6日(日)に第50回の「あらいまつり」が開催されました。特定の神社の祭と違って「あらいまつり」は1973年から行われている妙高市の市民祭です。1973年には私は既に妙高にいませんでしたので、残念ながら「あらいまつり」…

義の謙信と善の親鸞という対比

謙信は「義の人」と言われますが、「義」はどのような意味なのでしょうか。武士なら儒学や朱子学の「義」を思い描くことでしょうが、江戸の庶民なら義が草化された義理人情を考え、謙信は義理人情に厚い人だと考えるでしょう。 そこで、ヨーロッパ思想に助け…

宇治の妙高峰

宇治と言えば、茶と平等院が有名ですが、黄檗宗の萬福寺を忘れてはいけません。その萬福寺の観光パンフの中などに「京洛の巽、妙高峰の麓に中国風の伽藍が整然とたたずむ黄檗山萬福寺」、「宇治の妙高峰、五雲峰の西にある萬福寺」という表現がよく登場しま…

ヒメヒオウギズイセンの赤い花

朱色が鮮やかで、繁殖力が強く、葉がヒオウギに、花がスイセンに似ていて、小型なので、それらを一緒にして名前がついたのががヒメ-ヒオウギ-ズイセン。別名はクロコスミアで、その花言葉は「楽しい思い出」。そのせいではないが、クロコスミアは子供の頃…

親鸞と謙信の対照的な謎

これまで時代の異なる親鸞と謙信が交錯する様を見てきました。二人にとってそれらは些細な事柄に過ぎないのでしょうが、二人と女性の関係については核心に関わる事柄で、これまでと随分と違う形で謎そのものなのです。親鸞の妻と子供は何人いたのか、謙信は…

ヤマトシジミ

ヤマトシジミ(大和小灰蝶、大和蜆蝶)はシジミチョウ科のチョウ。前翅長は9-16mmほどで小型、北海道を除くと、どこでも見られるチョウです。翅の表面はやや光沢のある水色で、裏面には灰色地に黒い斑紋が散りばめられています(画像)。湾岸地域でもヤマト…

親鸞と謙信についての謎

既に終わってしまったのですが、今年の3月25日から5月21日まで京都国立博物館で「親鸞聖人生誕850年特別展 生涯と名宝」が開催され、『教行心証』を含め、多くの遺品が陳列され、レクチャ―も行われました。 さて、これまで言及しなかったのが親鸞の配所です…

ヤマブドウの花と実

日本に野生するブドウの代表がヤマブドウで、巻きひげを伸ばして、他の樹木に絡みつく。秋に熟す酸っぱい実は生食できるほか、ジャム、ワインの醸造にも使われる。ヤマブドウは雌雄異株で、雌株だけが実をつける。ヤマブドウと栽培ブドウの違いは、前者が雌…

ムラサキヒヨドリバナの花

和名のムラサキヒヨドリバナよりスイートジョーパイと呼ばれる場合が多いようだが、学名Eupatorium purpureum、別名では「パープル・ジョーパイ・ウィード(purple Joe-Pye weed)」とも呼ばれる北アメリカが原産の多年草。種小名のユーパトリウム(purpureum…

我が故郷での親鸞と謙信:補足

萬福寺と林泉寺などの扁額 小学何年生の時か忘れたが、一度遠足で林泉寺を訪れたことがある。それは兎も角、「春日山(かすがさん)」、「林泉寺(りんせんじ)」とはどのような名前なのか。かつて寺は修行の場として山中を選んで建立された。「…山」は「山…

ザクロの実

6月にザクロ(石榴)の花について色々記しました。8月に入り、ザクロの実が大きくなり始め、色づき始めています。子供の頃、近所にザクロの木があって、不規則に裂けた実と種の多さ、そして酸っぱく、プチプチとした食感が強く記憶に残っています。確かにザ…

暫し酷暑を忘れるために…

まず、(1)の画像だけを見てみましょう。そして、画像が何なのか、自由に考えてみましょう。 次に、画像(2)を見てみましょう。画像(1)を憶えているなら、その人は自ずと二つの画像を頭の中で比べるのではないでしょうか。そうでなくても、ビル壁の二つ…

我が故郷での親鸞と謙信(4)

(1)謙信の鎮護信仰 謙信の信仰遍歴は既に詳しく述べました。最後は高野山の無量光院の清胤に帰依し、真言密教への信仰を深め、1574(天正2)年謙信45歳で正式に仏門に入ります。1578(天正6)年、春日山城内で謙信は倒れ、四日後に逝去。「不識院殿真光謙…

タカサゴユリの花

タカサゴユリは台湾が原産。日本には1924年に移入され、庭園や切り花用に栽培されてきましたが、各地で野生化し、道ばたや堤防法面などで繁殖しています。そのタカサゴユリが湾岸地域でも今花盛りです。 タカサゴユリは地下の黄色味を帯びた百合根状の鱗茎か…

無頓着なパンパスグラス

最初見た時は「お化けヨシかススキか」と思ったが…日本名は銀葦(しろがねよし)。パンパスグラスはイネ科シロガネヨシ属の植物で、原産地はブラジル、アルゼンチン、チリなど。草原(パンパス)に生えるグラスというのが名前の由来である。 日本には明治時…

我が故郷での親鸞と謙信(3)

(3)上杉謙信 上杉謙信は武神毘沙門天を熱心に信仰し、本陣の旗印にも「毘」の文字を使っています。彼は子供の頃から曹洞宗の林泉寺で天室光育から禅を学び、上洛時には臨済宗大徳寺の徹岫宗九のもとに参禅し、「宗心」という法名を受けました。晩年には真…

ケントラデニア・フロリブンダの花

ケントラデニア・フロリブンダ(コザクラノボタン、小桜野牡丹は略称)はノボタン科ケントラデニア属で、中央アメリカのグアテマラが原産です。淡いピンクの花が茎頂付近に集散花序で多数咲きます。花は小さく可憐ですが、花数が多いので、見応えがあります…