ネムノキの高嶺の花

 ネムノキ(合歓木、合歓の木)はマメ科ネムノキ亜科の落葉高木で、別名がネム、ネブ。子供の頃のネムノキは大木ばかりで、その特徴的な花は私には高嶺の花だった。夜になると小葉が閉じて垂れ下がる就眠運動を行うことからこの名がついた。また、「合歓木」は中国でネムノキが夫婦円満の象徴とされていることから。

 子供の頃、ネムノキは触ると葉が閉じると思い込んでいて、何度触っても、まるで閉じず、がっかりしたのを今でも憶えている。

*触ると閉じるのは同じマメ科ネムノキ亜科のオジギソウ(画像)で、花は丸い形をしたピンク色、葉は羽状複葉で、草丈はそれほど高くない。葉は何かに触れると、葉のつけねにある水が葉の先端方向に移って、葉の重心が先の方に移動し、葉が閉じ、おじぎしたように見える。子供の私はオジギソウを知らなかった。

オジギソウ