セイバンモロコシ(ジョンソングラス)の花

 イネ科モロコシ属のセイバンモロコシは1943年に千葉県で初めて発見された地中海原産のイネ科モロコシ属の多年生の外来種です。現在は特に河川堤防で増え、問題となっています。世界的にもトウモロコシやサトウキビ畑の有害の雑草として嫌われています。若い株や上位の葉には青酸が含まれているため、家畜が中毒を起こすことがあります。

 セイバンモロコシは戦後急増し、もともとあったススキなどの在来種の生育場所を奪ってしまいました。地下茎を伸ばし、ちぎれた地下茎の断片からも新しい株として育ちます。またひとつの株の寿命が長く、一度生えると簡単には抜けないくらい深く根を張ります。さらに、周辺の植物の生育を抑える成分を出し、広範囲にわたって占領してしまいます。セイバンモロコシは初夏から秋にかけて、茎の先に赤茶色の大きな穂をつけます(画像)。