ハッサクの色づいた実

 12月に入り、柑橘類が色づいている。ハッサクもみかんの色になってきた。八朔(はっさく)は八月朔日の略で、旧暦の8月1日のこと。新暦では8月25日頃から9月23日頃までである。江戸時代には正月に次ぐ特別な祝日だった。稲穂が実り始める時期で、各地で「豊作祈願」の行事が行われた。

 果物のハッサクは日本原産のみかんで、「八朔」と書く。江戸時代末期、広島の寺で原木が発見され、住職が「八朔の頃に食べられるだろう」と言ったことから「ハッサク」の名がついた。名前と食べる時期がずれているが、それもハッサクの由来を暗示している。

 だが、実際の収穫時期は12〜3月頃で、収穫後に1〜2カ月貯蔵され、酸味の落ちる2〜3月が食べ頃となる。ということから、これからが収穫時期である。夏には青かった、近くの公園のハッサクの実は、大きくなり、すっかり色づいている。