フクジュソウの黄色い花

 フクジュソウキンポウゲ科多年草で、その眩しいほどの黄金色の花で春を告げる。そのため、新年の季語となっていて、「福告ぐ草(フクツグソウ)」という名前が江戸時代に使われた。その後、おめでたい「寿」と差し替えられ、「福寿草」となった。旧暦の正月(2月)頃に咲き出すことから、「元日草(ガンジツソウ)」や「朔日草(ツイタチソウ)」という別名もある。そのフクジュソウが今年も咲き出し、春の訪れを知らせている。

 江戸時代から多くの園芸品種があるが、花は陽が当たると開き、日暮れ、夜間、曇天には閉じてしまう。花びらを開閉することによって、花の中の温度を下げないようにしているらしい。花の中央部に集熱することにより保温力を高め、昆虫を集め受粉に利用する。これはフクジュソウが蜜をもたないための巧みな戦略である。

 コロナ禍が続き、ロシアの侵攻ニュースなどで煩い中、フクジュソウの黄色は一瞬でも心を和ましてくれる。

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