アメリカデイゴの赤い花

 デイゴマメ科の落葉高木で、沖縄の県花である。デイゴが見事に咲くと、その年は台風の当たり年で、干ばつにも見舞われるという言い伝えがある。一方、アメリデイゴ(亜米利加梯梧)は赤い葉っぱのような花が咲く木で、花は枝にそってたくさん咲く(画像)。

 デイゴは寒さに弱く、街中では見ないが、アメリデイゴは普通の公園にも植えられている。夢の島公園でもアメリデイゴの花が咲いている。

 アメリデイゴの和名はカイコウズ(海紅豆)。初夏から初秋にかけて真っ赤な花を咲かせるアメリデイゴは、南アメリカを原産とする暖地性の花木。日本へ渡来したのは江戸時代末期。今では湾岸地域でもよく目にするが、かつては九州などで街路樹として利用され、鹿児島では県の木に指定されている。

 それにしても、アメリデイゴは落葉のごとく散る花のために、その樹下は落花の山。兎に角、日本風ではない樹である。

*経典では「波利質多羅樹(はりしったらじゅ)」と呼ばれ、天界に咲き、天界から降り注ぐ天華(てんげ)の一つである。