ハナズオウは中国原産のマメ科の落葉樹で、今その花が見事に満開である（画像）。別名が蘇芳花（スオウバナ）。ハナズオウは早春に枝に花芽をたくさんつけ、葉が出る前に開花する。花には花柄がなく、枝から直接に花がついている。花は紅色から赤紫で長さ1cmほどの蝶形花。開花後、長さ数cmの豆果をつける。「花蘇芳」の名は、花弁の色が蘇芳（黒味のある赤色）で染めた色に似ているため。17世紀頃に日本に渡来したらしい。
一方、アメリカハナズオウは高さ5m程度。葉が赤紫色の品種「フォレスト・パンジー」に人気がある（画像）。アメリカハナズオウは、北アメリカに分布するマメ科の落葉性高木。分布域は、カナダ・オンタリオ州南部、アメリカ東部から中部にかけて広がっており、森林地帯の縁や開けた場所、崖や小川近辺などに自生。
日本ではハナズオウが知られているが、欧米ではアメリカハナズオウが広く普及している。アメリカハナズオウのの花期も4月。やはり葉の出る前に、幹や枝の節々に4～8個の花を房状に咲かせる。アメリカハナズオウの花数はハナズオウより少ないが、マメ科の植物に多く見られる蝶形花で、長さ1.5㎝程度、短い花柄を持っている。また、花はハナズオウよりやや小さく、淡い色をしている。
