ハナイソギクはイソギクとイエギク (園芸種)の交雑種という説が主で、イソギクの先祖返り説は従の説(牧野原色植物図鑑)。イソギクの頭花は黄色の筒状花だけだが、ハナイソギクはそこに白い舌状花がつく。黄色の舌状花をもつものがサトイソギク。
花びらのある家菊との交雑と考えるか、退化していた花びらが磯で先祖返りし、花びらがでてきたと考えるか、という問いに対し、思い出すのは性比の説明。性染色体のXXとXYの組み合わせが1:1であることから説明されるのが交雑説に、そのような1:1の組み合わせができ上る理由からなされるフィッシャーの説明が先祖返り説に対応しているようにも思えるのである。