梅雨に入り、あちこちにヒルガオが花をつけている。それと共にアサガオも咲き出した。近くに整備されたばかりの広場があり、広い斜面に植えられたペチュニアが咲き誇っている。ヒルガオ、アサガオ、ペチュニアはどれもよく似ている。どこが違うのかと問われると、困ってしまう。
アサガオ(朝顔)は奈良時代末期に渡来した一年草。ヒルガオ(昼顔)やヨルガオ(夜顔)も同じヒルガオ科の仲間。花がよく似ているユウガオ(夕顔)はウリ科、チョウセンアサガオ(朝鮮朝顔)はナス科。ペチュニアは羽根つきの羽根とアサガオになぞらえて「ツクバネアサガオ(衝羽根朝顔)」と呼ばれたが、今では死語に近い。
ペチュニアの名前の由来はブラジル語で「煙草」を意味する「ペテュム」からきている。ペチュニアの葉が植物の煙草の葉と形が似ていて名付けられた。ナス科のペチュニアは南米ウルグアイ原産の園芸品種で、1830年ごろにイギリスで人気が出て、日本には江戸時代後期に渡来した。開花時期は春から秋までと長く、パステルカラーの淡い色をした朝顔に似た花を咲かせる。
そんな能書きより、三つの花を楽しむことが一番。とはいえ、名前が気になるのが人の習性で、困ったものである。
*最初の4枚の画像がペチュニア、最後の二枚がアサガオ、ヒルガオ