ヤブランの小さな花

 ヤブラン(藪蘭)はキジカクシ科ヤブラン属の多年草で、日本中に広く分布し、下草として自生しています。湾岸地域でも多用され、歩道脇などでよく見かけます。ヤブランは夏にジャノヒゲの花に似た紫色の花を咲かせます(画像)。今年もその花があちこちで咲き出しています。花が終わると、ヤブランは晩秋から冬に緑色、黒色のきれいな実を稔らせます。

 私はヤブランを子供の頃に見たことがありませんでした。そのためか、花の紫色は私を惹きつけるのですが、ヤブランの花穂が足元に数多く林立する姿は興醒めで、藪の中で見え隠れし、それを見つける方が遥かに面白味を感じるのです。私にはヤブランの花も実も何か人工的な作り物に見えて仕方ないのです。