ユリズイセンの花

 ユリズイセン科のユリズイセン(Alstroemeria pulchella、百合水仙)は観賞用に世界中で広く栽培され、USA、メキシコ、オーストラリア、ニュージーランドなどに帰化しています。ニュージーランドではNew Zealand Christmas bellとして親しまれています。日本でも野生化したものが見られ、古くから「ユリズイセン(百合水仙)」と呼ばれてきました。アルストロメリアの原種と言われ、花色は赤で縁が緑色、花被片の内側に褐色の筋状の条斑が入ります(画像)。

 さて、私たちがよく知っているアルストロメリアはチリを中心に南米に60~100の原種が分布し、その花姿から「ペルーのユリ」、「インカ帝国のユリ」などの異名があります。外見は随分違うように見えるのですが、こちらも和名は「ユリズイセン(百合水仙)」。渡来は1920年代ですが、当時は広く普及せず、本格的に栽培されるようになったのは1980年代以降。アルストロメリアはオランダで品種改良が盛んに行われ、それらが日本にも多く入ってきました。

アルストロメリアWikipediaではAlstroemeria属として紹介され、最後の二枚の画像がアルストロメリア

**画像をよく見比べるなら、いずれもAlstroemeria属であることがわかる。