秋のシセントキワガキ

 秋に入り、紅葉の中で柿の実が色づいている。今年の柿はなかなか美味しい。そんな中で、「四川常磐柿」と書けば、中国四川省原産の常緑の柿と誰もが推測する筈である。シセントキワガキはカキノキ科カキノキ属で、庭木や盆栽として使われるロウヤガキに似ている。残念ながら、私はシセントキワガキをまだ食べたことがない。甘みがあり、生で食べられるようである。

 葉は肉質で長さ5~9センチほどで、普通の柿の葉よりずっと小さく、ロウヤガキよりも細長い。花期は初夏で、その花の後にできる実は直径2~3センチで文字どおり豆サイズ。実は一般的なカキとは異なって枝に直接できず、柄にぶら下がってできるのが特徴である。実には羽根のようなヘタがついている。

 そのシセントキワガキの実が今年も赤く色づいている。一個の実は小さいがその数は多く、赤く綺麗に色づくと、12月に入ってもまだその姿を楽しむことができる。