ツワブキ、ユリオプスデージー、マーガレットコスモスの黄色い花

 ツワブキ(艶蕗)を見ていつも私が思い浮かべるのは「蕗」で、正に「艶のある太い蕗」。ツワブキ(石蕗、艶蕗)はキク科ツワブキ属の常緑多年草で、葉柄は食用になる。海沿いの草原や崖、林の縁によく見られ、葉はフキ(蕗)に似ていて、革質でつやがあることから「つやぶき」となった。新芽は茶色の綿毛に包まれている。地下には短いワサビ状の根茎が連なり、大きな株になる。花は株の中心から出て、先端に10~30輪ほどのキクに似た、花径3cm前後の黄色い花を咲かせる(画像)。開花時期は、10月中旬から11月末頃まで。

 冬から春にかけて、ツワブキの若葉をつみとって「キャラブキ」をつくることができる。九州での収穫は1月頃から始まり、食べ頃の旬は3月から4月となる。フキとよく似ているが、フキが夏に葉を広げるのに対し、このツワブキは常緑性で一年中青々としている。

 近くの広い公園にはマーガレットコスモスやキバナコスモスが咲き誇っていたが、それがそろそろ終わる頃に花を開いたのがユリオプスデージーで、コスモスと同じように集団の美しさを満喫できる。キク科ユリオプス属の一つで、常緑の低木で開花期は11月〜翌5月頃と長い。葉には短い白毛が生えている。ユリオプス属は南アフリカ原産で、95種ほどが分布している。日本には1972年にアメリカから輸入された。花は咲く前は白い房に包まれている。

 マーガレットコスモスはキク科ステイロディスカス属の多年草で、南アフリカ原産。一見すると、ユリオプスデージーに似ているが、開花期が異なり、葉は緑色である。ユリオプスデージーに似た黄色の花を、夏から冬にかけて咲かせる。寒さと暑さに強く丈夫。別名は「ガモレピス」、「イエローエンジェル」。マーガレットコスモスは、葉の切れ込みが深く、キク科植物としてはかなり珍しく、葉の表面に照りがあるのが最大の特徴。一方、ユリオプスデージーのほうは小さな銀葉。

 ツワブキツワブキ属、ユリオプスデージーはユリオプス属、マーガレットはキク属、コスモスはコスモス属で、みな違う。

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ツワブキ

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ユリオプスデージー

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マーガレットコスモス