ラクウショウの実

 ラクウショウ(落羽松)は北米東部原産で、スギ科の落葉針葉樹。沼や湿地等のジメジメした木陰を好み、気根(呼吸根)が発達し、高さ50㎝程の独特の気根を地上に出します。そのため、ヌマスギ(沼杉)とも呼ばれます。ラクウショウの根元近くに、頭を出す多数の気根は見ものらしいのですが、私は湾岸地域の公園のラクウショウの気根を見ていません(井の頭公園のひょうたん池には鍾乳石のような気根が見られます)。メタセコイアに似ていますが、ラクウショウの葉は互生(互い違いに葉がつく)、メタセコイアは対生(左右そろって葉がつく)。丸くて大きい実ができます(画像)。

 日本に来たのは明治時代で、よく似たメタセコイアと共に公園などに植栽されました。ラクウショウという名前は、秋になると羽状の葉が枝ごと落下することによります。漢字では「落羽松」と書きますが、マツではなくスギの仲間です。