サンゴバナの花

 サンゴバナ(珊瑚花、Justicia carnea)はブラジル東部原産で、キツネノマゴ(狐の孫)科キツネノマゴ属の常緑小低木。葉は鮮やかな緑色で、長楕円形をしています。初夏から秋に花を咲かせます。羽毛のように花が柔らかく盛り上がって咲くことから、別名でPlume plant(プルームプランツ)、花色から白花品種はWhite form(ホワイトフォーム)、 桃色花品種はFlamingo plant(フラミンゴプランツ)とも呼ばれます。

 江戸末期に渡来し、和名の「サンゴバナ」は海のサンゴから連想された名前と思われます。動物の名前が植物にも使われた一例で、珍しいものではありません。サクラガイ(桜貝)のように、逆に植物の名前が動物に使われた例もあります。「ホトトギス」は動物にも植物にも使われています。漢字は杜鵑、杜宇、蜀魂、不如帰、時鳥、子規、田鵑など。

 日本に自生する同属の仲間には、道ばたで見られる一年草のキツネノマゴがありますが、その姿は全く異なります(最後の画像)。