カジイチゴの白い花

 草本、つまり草のクサイチゴに対して、カジイチゴは落葉低木です。背の低いカジイチゴは、クサイチゴと区別しにくいのですが、葉の形が違います。カジイチゴの葉にはカエデのような切れ込みがあります(画像)。また、カジイチゴの花は上を向いて咲き、画像のように花弁に縮れが目立ちます。暖かい地方の海岸付近に自生しますが、私の見たものは当然ながら植栽されたもので、庭木としてよく栽培され、和名は葉がカジノキに似ていることからつけられました。別名はトウイチゴ(唐苺)。

 カジイチゴは関東以西の本州太平洋岸・四国・九州の海岸などに生育し、湾岸地域でも公園や庭に植栽されているのをよく見かけます。高さ2mほどになり、棘はなく、葉は大型で長さ6~12cm。花は3月から5月にかけて咲き、その後の果実は橙色に熟します。