ヒサカキの実

 ヒサカキは常緑の小高木で、雌雄同株。神道で聖なる木とされるサカキ(榊)はホンサカキ(本榊)とも呼ばれ、西日本を中心に自生し、関東では育ちにくかった。そのためサカキの代用として使われてきたのがヒサカキです。

 ヒサカキにははっきりした鋸歯がありますが、サカキにはありません。サカキに対して葉はやや小さく、葉の表面は葉脈ででこぼこしています。また、葉の大きさは、ヒサカキが3~7㎝、サカキは7~10㎝で、ヒサカキのほうが小さめです。

 「ヒサカキ」の名前は、サカキより一回り小さいので「姫榊」としたものがなまったとする説や、榊でないため「非榊」としたとする説などがあります。漢字表記は「姫榊」が用いられています。

 仏事はシキミ、神事はサカキと使い分けられていますが、地域に応じて神事にもヒサカキが使われます。また、ヒサカキの実は5mmほどの大きさになり、染料に利用されることもあります。

*最後の画像はシキミ