赤いバラと白いバラ

 グリム童話の『しらゆきとべにばら』の原題はSchneeweißchen und Rosenrot、英訳すればSnow-White and Rose-Red、つまり、スノーホワイトとレッドローズ。また、ばら戦争(War of the Roses)は1455年から85年まで30年間、ランカスターとヨーク両王家の間で戦われたイギリスの内乱で、その名前はヨーク派が白ばら、ランカスター派が赤ばらを記章としたことによります。

 さらに、源平合戦は「赤白合戦」とも呼ばれますが、私たちが知っているのは大晦日の「紅白歌合戦」。中国では「紅」は単に赤い色を示すだけでなく、好ましい赤色とされているようです。ですから、中国の国旗は五星紅旗です。

 とはいえ、「赤」バラと「紅」バラに違いがある訳ではありませんから、紅白のバラと赤白のバラにも違いはない筈です。そこで、今開花している白バラ、赤バラをじっくり愛でてみましょう。