シマトネリコの翼果

 湾岸地域には街路樹や公園樹としてシマトネリコが多く植えられている。シマトネリコトネリコ属では数少ない常緑樹で、美しい小葉が規則的に並び、涼しげで爽やかな印象を与え、それが人気の理由になっている。5月下旬から夏にかけて、枝先に小さな白花が房のように咲き、やがて結実して白色の翼(よく)をもったタネがつく。これも遠目には花のように見え、長い間花が咲き続けているように見える。

 シマトネリコは雌雄異株。雄株も雌株も、3〜4枚の花びらをもったモクセイ科独特の爽やかな甘い香りのする白い花が、枝先にたくさん集まって、房のように咲きます。シマトネリコは熱帯や亜熱帯の山間に自生するモクセイ科の常緑樹で、タイワンシオジが別名。明るい緑色の小さな葉が落葉樹のように見え、「庭で育てる観葉植物」とも呼ばれる。

 島に育つトネリコという意味で、シマトネリコと名づけられた。トネリコは「共練り濃」、「戸練り粉」が転じたもので、樹皮を煮てニカワ状にしたものに墨を混ぜて練ったものが、写経などに使われたことに由来する。

*最初の画像一枚は5月前後の白くて香りのある小さな白い花、その後、豆のような翼果をつける(残りの画像)。今はこの翼果を見ることができる。