ヤマモモの実

 ヤマモモ(山桃)はヤマモモ科の常緑樹。「ヤマモモ」の由来は、山に生え、桃の実のような実をつけるからだが、バラ科のモモとは無縁である。光沢のある常緑の葉で、樹形も人々に好まれる。そのためか、湾岸地域では公園や街路によく植えられていて、その実を見ることもできる(画像)。

 だが、ヤマモモの実は銀杏のように辺りに落ち、汚れる。ヤマモモは雌雄異株で、4月に小さく目立たない花を咲かせる。雌株には初夏に暗紅紫色の松脂のような臭いのある実がつく(画像)。果実は生食のほか煮物、ジャム、砂糖漬けなどさまざまに利用できるが、日もちが悪いため、そのままでは市場に流通しない。

*画像のように街路樹として植栽されたものにたくさんの実がついた雌株がある。イチョウもヤマモモも雌雄異株で、街中では雄株の方が好まれるようである。