ヤマグワの黒い実

 明治時代、絹は貴重な輸出品で、絹を作り出す「蚕(かいこ)」のエサになる桑も貴重でした。子供の頃は周りに桑の木がたくさんありました。「桑」は「食葉(くは)」または「蚕葉(こは)」が語源と言われています。

 北陸から東北で多く栽培されたヤマグワ(山桑)、南西諸島、九州南部及び中国地方に分布する暖地性のシマグワ(島桑)、中国中南部原産で九州、四国及び中国地方で栽培されたロソウ、そして、日本全国で栽培された中国産のマグワなどがありますが、暖地性のシマグワに対して、ヤマグワ、マグワ、ロソウを含めてヤマグワと呼んでいます。

 既に、その実について何度も記しましたが、5月も終わりに近づき、ヤマグワの実がすっかり黒くなっています。