歩道のトノサマバッタ(2)

 先日湾岸地域でトノサマバッタ(殿様飛蝗)を初めて見たと記したが、空き地の周りを歩いてみると、歩道のあちこちで日向ぼっこをしているトノサマバッタが見つかる。草の繁る空き地から歩道にでて、直に太陽光を浴びているようで、叢より効率がよさそうなのである。ただバッタには歩道と車道の区別はないようで、平気で車道で日向ぼっこしている個体までいる。

 昆虫は変温動物(外温動物ともいう)で、まわりの温度がある一定の温度以上ないと活動できない。そのため、昆虫は一般的にひなたぼっこ、日光浴が好きで、雨が降ると、多くの昆虫は活動をやめてしまう。雨が羽にあたると飛びにくくなり、同時に温度も低くなる。

*『バッタのひなたぼっこ』(太田英博、絵山口みねやす、第日本図書、1933)