アメリカフウの実

 アメリカフウはフウ科の落葉高木で、葉が五つに裂けてモミジのように見えるため、モミジバフウ(紅葉葉楓)とも呼ばれる。北アメリ中南部及び中米が原産地で、湾岸地域では公園や街路に使われているが、ドイツでは有数の公園樹となっている。日本へ渡来したのは大正から昭和初期。紅葉が進むにつれ、緑からオレンジ、赤、紫などと葉色が変化していく。

 アメリカフウの開花は4月頃で、既に記した。同じ木に雌雄それぞれの花が咲く。雄花は房状で上向きに咲き、雌花はクリのイガ状で垂れ下がる。秋になると、丸い形をしたトゲトゲの実をつける。今年はまだ暑いが、既にその実を見ることができる。アメリカモフウの実は紅葉して落ちたアメリカフウの葉とともに、クリスマスの季節のリースといった飾りつけによく用いられる。