ヒメヒオウギズイセンの花

 最近はあまり見なくなったが、昔はどこにもあったような気がするのがヒメヒオウギズイセン(姫檜扇水仙)で、アヤメ科ヒオウギズイセン属(クロコスミア属)の多年草(球根)の雑種。昔は日当たりのよい道路沿いや人家周辺などで野生化していた。

 南アフリカ原産で明治の中頃に観賞用として渡来。朱色が鮮やかなので、庭に植えられ、繁殖力が強いため野生化したものが多い(佐賀県では条例で栽培禁止となっている)。スイセンに似ていて、小型なので名前がついたのだが、草丈は0.5〜1m。茎は2〜4枝に枝分かれして、湾曲することが多い。葉は根生し、披針形で、幅5〜35mm。花は径3cm内外の鮮やかな橙赤色の花を2列につける。

 このところ大雨が続いているが、梅雨の蒸し暑い頃に咲く花は下から見上げると炎のような色あいで、涼しげな花とは言えない。

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