薬のドクダミ

 田舎の家の裏庭に群生していて、祖母が愛用していたのがドクダミ(蕺草、蕺)。別名はドクダメ(毒溜め)、ジュウヤク(十薬)、ジゴクソバ(地獄蕎麦)など。ドクダミ全体に独特の香りがあり、子供の頃はこの臭いが嫌いだった。毒を抑えることを意味する「毒を矯める、貯める」から、「毒矯め(ドクダメ)」が転訛し、「毒矯み(ドクダミ)」と呼ばれるようになったというのが通説。子供の私は祖母の考えを鵜呑みにして、ドクダミは万能の薬だと思い込んでいた。

 ドクダミはハート型の葉の先端に、十字型の白い花を咲かせる。湾岸地域でも道端のあちこちで、うるさい程にこの時期よく見かける。花びらがたくさんある八重のドクダミもあるようだが、5弁のドクダミを偶然見つけた。四つ葉のクローバーではないが、ますます薬効ありと思ってしまう。それと同時に、意外に美しい花を再認識した次第である。

f:id:huukyou:20200530062622j:plain

f:id:huukyou:20200530062644j:plain

f:id:huukyou:20200530062706j:plain

f:id:huukyou:20200530062732j:plain