シダレエンジュの花と実

 シダレエンジュ(枝垂槐)はマメ科クララ属の落葉高木。別名はリュウノツメエンジュ(竜爪槐)で、これは剪定の仕方によって竜の爪のように見えるからです。中国では庭木として珍重され、古来より出世の樹木として植える風習がありました。シダレエンジュはエンジュの枝垂れ品種で、枝先に複総状花序をだして、マメ科に特有の、淡い黄白色の蝶形花を咲かせます。花に虫が止まると、花弁が開いて 窮屈な隙間を作り、ここに入る虫が花粉まみれになる工夫を見ることができます。実は豆果で、数珠状にくびれています(画像)。

*「槐」の読みは音読みが「カイ」、訓読みが「えんじゅ」です。日本語だけの訓読みで「えにす」、「えんじ」、「さいかち」の3種類がありますが、何を指すかはよくわかりません。漢字の意味は「さやの中に数珠のような丸い種子が連なる木」で、マメ科の特徴を表しています。