ネコノヒゲの花

 ネコノヒゲはシソ科で、シソやサルビア類によく似ています。花から伸びる雄しべや雌しべを猫のヒゲに見立てて、命名されています。普通は夏に開花し、花色は白とうす紫です(画像はうす紫)。その別名は英語名の直訳「キャッツウィスカー」や「クミスクチン」。花の雄しべは4つあり、雌しべとともに長く花の外に突き出して、上向きに反ります。

 ネコノヒゲはアジア南東部、オーストラリア原産の多年草。耐寒性が弱く、1年草として扱われています。インドネシアやマレーシアでは薬用とされ、アジアやヨーロッパでも古くから健康茶として飲まれ、クミスクチン茶とかJava-teaと呼ばれています。

*ネコノヒゲは何とも叙述的、記述的な名前です。固有名詞を記述の省略と看做すことができるなら、固有名詞は「省略された記述である」という考えを支持できそうです。