2020-02-01から1ヶ月間の記事一覧

アリストテレスの論理学:三段論法(Syllogism)

アリストテレスは桁外れの天才、それも万能の天才である。そんな天才でも先生のプラトンや生徒のアレキサンダー大王とは色々と確執があったようである。天才の業績の一つが論理学であり、何とそれは20世紀初頭まで世界中の大学で「形式論理学(formal logic…

クリスマスローズ

キンポウゲ科の植物で、育てやすいことで人気のあるのがクリスマスローズ。毎年花を咲かせる多年草の植物で、寒さに強く育てやすい。そのためか、今はあちこちで花をつけている。別名は「雪起こし」。「クリスマスローズ」は、クリスマスの時期に咲くバラ(…

ディアレクティックの流行

(知識の不易流行) 研究に流行があるのは言わずもがなのことだが、私が大学に入ったころは学生運動が盛んだった。大学の中では共産主義思想が流行し、マルクス主義経済学が講義されていた。だが、その流行はいつの間にか消え、マル経と近経の区別などいつの…

言葉の常識:常識的な言葉

言語についての常識は何か。それは常識を表現することである。これがタイトルで言いたいこと。時間についてのうがった警句はたくさんあり、落語の落ち(さげ)や洒落のように使われる場合が多い。引用される警句の幾つかを挙げてみよう。 Time is nature's w…

ベニバナトキワマンサク

マンサクという名札がついていたが、シナマンサクではないかと2月7日に記した。シナマンサクは葉が大きくて、開花時に落葉せずに、残った葉が見られる特徴があり、実際落葉していなかった。今日はトキワマンサク(マンサクとは別の属)で、こちらは一年中葉…

禁色(きんじき)と聴色(ゆるしいろ)

「色」は生活の中で遣い分けられ、物理的にも心理的にも生活に彩りを与えてきた。かつては禁色や聴色が決められていて、自由に色を楽しむことができなかった。今では聴色となった男色もかつては許されず、それゆえ、三島は「禁色」を小説のタイトルに選んだ。…

カワズザクラ(河津桜)

近くに防災用の大きな公園がある。そこには10本を越える河津桜があって、既に花をつけている。カワズザクラはオオシマザクラとカンヒザクラの交雑種と言われるが、シュゼンジカンザクラ(修善寺寒桜)もオオシマザクラとカンヒザクラの交雑種とのこと。また…

出来事が連続的に変化する、状態が不連続的(離散的)に変化する

タイトルのような変化は可能なのだろうか。知識と対象のミックスの仕方の違いが出来事と状態の違いを生み出すと既に述べた。このミックスとは「物理的に実在すると見做される対象を言語的に表現する」ことであり、表現の仕方に応じて、異なる表象ができ上り…

ノゲシとオニノゲシ

1月でも野原で黄色い花を見かけることは昨今珍しくないが、タンポポ、ノゲシ、オニノゲシは、どれも花だけ見たのでは見分けがつきにくい。とりわけ、ノゲシとオニノゲシは全体の形状まで似ていて、一見したのでは同じように見えてしまう。 ノゲシ(野芥子)…

ミツマタの花

ミツマタ(三椏)は落葉性の低木で、ジンチョウゲ科のミツマタ属。中国中南部、ヒマラヤ地方が原産地で、三つ叉(また)に分かれた枝の先に黄色い花を咲かせる。ミツマタは昨日述べたマンサクのように新葉が芽吹く前の枝先に花だけが開花する。うつむくよう…

マンサクあるいはシナマンサクの黄色い花

月島の隅田川沿いの散歩道にマンサク(名札は確かに「マンサク」)が5,6本あって、いずれも黄色い花をつけている。春に先駆けて咲くので「まず咲く花」ということから、次第に「まんさく」になったとか、画像にあるように花がたくさんつくので「豊年満作」…

出来事や事象は知識と対象がミックスされた状態

昨日の「歴史的な「ならば」」について要約し、その別の側面を考えてみよう。変化を表現するための方式は次の三つだった。 (1)論理的な「ならば」 (2)因果的な「ならば」 (3)歴史的な「ならば」 (3)については、「AならばB」よりは、「AがBになる」…

フクジュソウの花

フクジュソウはキンポウゲ科の多年草で、その眩しい黄金色の花で春を告げる。そのため、新年の季語となっていて、「福告ぐ草(フクツグソウ)」という名前が江戸時代に使われた。その後、おめでたい「寿」と差し替えられ、「福寿草」となった。旧暦の正月(2…

歴史的な「ならば」

昨日の「歴史について哲学する(2)」は断片的で、わかりにくかった。それを補填する意味で、異なる観点から歴史について考えてみたい。 私はこれまで論理的な「ならば」と因果的な「ならば」の違いについて何度か述べてきた。それは、「Aならば、Bである(I…

白い花たち

雪国育ちの私には冬は雪が降り、白色の風景が当たり前だった。冬の色は白で、それは雪の色だった。その雪の色も千差万別で、環境条件次第で色は変化し、3月には古く、年老いた雪を見ることができた。雪の色に似て、いやそれ以上に花にも白の色が多い。やはり…

歴史について哲学する(2)

太陽の下、新しいものは何ひとつない。There is nothing new under the sun. Nihil sub sole novum. Il n'y a rien de nouveau sous le soleil. Unter der Sonne gibt es nichts Neues. No hay nada nuevo bajo el sol. ギリシャ哲学や中世哲学から科学が生…

アマリリス

アマリリスの花が開き出している。ヒガンバナ科ヒッペアストラム属のアマリリスは花径が10~20cmもある鮮やかな色の花を長くて太い茎の先に複数つける。アマリリスはその華やかさで人気の高い球根植物。確かに冬の花壇を一変するような迫力をもっている。 原…

ウメの花

ウメ(梅)はバラ科サクラ属の落葉高木。1月の下旬から花が咲き出す。桜と違って咲き方も散り方もゆっくりしている。冬枯れの中でウメの花が咲くのは嬉しいのだが、今年のように暖冬だと、その嬉しさも半減である。 ウメは中国原産で、奈良時代に中国から伝…

歴史について哲学する(1)

もし釈迦ではなくキリストがインドに生まれていたら、もし科学革命が中国で起こっていたら、もしプラトンが日本に生まれていたら、といった仮定を真面目に考えるならば、そのような仮定を置いた歴史はそれでも同じ現代を生み出していただろうか、と必ずや問…

ホトケノザとヒメオドリコソウ

ホトケノザとヒメオドリコソウは、ともにシソ科の植物で、遠目からだと区別がつきにくく、人の観察眼のいい加減さをためすには格好の例です。勿論、画像を見比べれば、その違いは一目瞭然です。この陽気のせいで両方とも既に花が咲いています。 ホトケノザ(…

イヌホオズキの花と実

1月でもイヌホオズキは元気に花を咲かせている。以前私はワルナスビをイヌホオズキ(犬酸漿)と間違えてしまった。花だけ見ていて、区別がしにくく、間違ってしまったのだ。むろん、二つを直接に見比べるなら、容易にわかるのだが…兎に角、どちらもナス科ナ…