フクジュソウの花

 フクジュソウキンポウゲ科多年草で、その眩しい黄金色の花で春を告げる。そのため、新年の季語となっていて、「福告ぐ草(フクツグソウ)」という名前が江戸時代に使われた。その後、おめでたい「寿」と差し替えられ、「福寿草」となった。旧暦の正月(2月)頃に咲き出すことから、「元日草(ガンジツソウ)」や「朔日草(ツイタチソウ)」という別名もある。そのフクジュソウが今年も咲き出している。

 江戸時代より多数の園芸品種があり、緋色や緑色の花をつける品種もある。花は陽が当たると開き、日暮れ、夜間、曇天には閉じてしまう。花びらを開閉することで、花の中の温度を下げないようにしているらしい(画像は半ば開いているフクジュソウ)。花の中央部に集熱することにより保温力を高め、昆虫を集め受粉に利用する。これはフクジュソウが蜜をもたないための戦略で、種の保存の一方法である。

 根には強心作用、利尿作用があり民間薬として使われてきた。だが、毒性(副作用)も強く、素人が扱うのは危険である。

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