ツツジとシャクナゲの仲間たち

 4月下旬ガ近づき、周りはツツジの花が目立ち始めました。そんな中で、ツツジの仲間たちも花をつけ出しています。

 アザレア(Azalea)の別名は「アゼリア」、「西洋ツツジ」、「オランダツツジ」で、ヨーロッパで品種改良されたツツジ。19世紀初頭にベルギーを中心としたヨーロッパで室内観賞用の鉢物として改良された常緑性ツツジがアザレアです。交配親となったヤマツツジの仲間は中国、台湾、日本、ベトナムやフィリピンなどに約95種が分布しています。アザレアは、4月下旬から5月の中旬にかけて咲く春の花です。江戸時代に品種改良が盛んに行われ、品種改良されたツツジがヨーロッパに渡り、現在のアザレアが誕生しました。

 ツツジ科のロードデンドロン・アルボレウム(Rhododendron arboreum)は中国南部からブータン、ネパール、タイ、インドそれにスリランカに分布するヒマラヤのシャクナゲです。山地の林内に生え、高さは12メートルほどになります。春に赤色やピンク色、白色などの花を咲かせます。花は鐘形で、内側に黒色の蜜嚢と黒色の斑点があり、ネパールの国花です。

 既に何度も記してきたのがヒカゲツツジ(日陰躑躅)で、その別名は「サワテラシ(沢照らし)」。セピア色の花が咲くヒカゲツツジは厳密にはシャクナゲ。また、サッフォーはセイヨウシャクナゲの白花品種。サッフォーは白と紫の色の調合が見事で、華やかな色合いが多いシャクナゲの中では年寄り向き。

 さらに、カルミアの別名はアメリシャクナゲ(ハナガサシャクナゲ)。カルミアは北アメリカからキューバにかけて7種が分布する常緑樹で、ツツジシャクナゲの仲間。コネチカット州の州花です。大正4年東京市長アメリカにサクラを寄贈した返礼として、ハナミズキなどとともに贈られてきました。普及したのは戦後で、有明でも簡単に見ることができます。

アザレア

アザレア

ロードデンドロン・アルボレウム

ヒカゲツツジ

サッフォー

カルミア