ユキヤナギの花

 数年前までは3月に入るとユキヤナギSpiraea thunbergil、雪柳)の白い花の集団があちこちで見られたのだが、それがすっかり少なくなり、小規模な花の集団しか見られなくなった。これは湾岸地域だけのことかも知れないが、集団の美を見る機会が減ると、ユキヤナギに対する印象が随分と違ってくる(画像を見比べ、答えを探すのも一興か)。

 とはいえ、ユキヤナギの花の集団美は見事である。ユキヤナギは枝垂れた枝先の長い穂にたくさんの花を咲かせ、辺りを白一色に変えてしまう。和名は葉がヤナギに似て、白い多数の花が雪をかぶったように見えることからつけられた。別名は「小米花(こごめばな)」。中国名は「噴雪花」で、満開時は株全体が雪をかぶったように花で埋まる。

 中国原産のユキヤナギ(雪柳)はバラ科シモツケ属の落葉低木。今年の暖冬のために、既に花が咲き出している。普通なら3月から5月にかけて、五弁の雪白の小さな花を枝全体につける。ユキヤナギ(雪柳)の花丈は1~2mで、どこでも育つ、とても丈夫な庭木である。

 ユキヤナギの八重咲きがシジミバナ、このシジミバナに似ているのがニワザクラ。ユキヤナギの仲間がコデマリ、その八重咲きがヤエコデマリで、互いによく似ているようで、異なってもいる。これからどれも咲き始めるので、それらの違いを見極めたいと思っている。

ユキヤナギ3枚の画像と、最後はヤエコデマリ