サンシュユの花

 サンシュユ(山茱萸)はミズキ科の落葉小高木。枯れ木のような枝に先ず花が咲き出すのがサンシュユの特徴で、今年もまた春を告げるように咲き出しました。サンシュユの漢字表記は山のグミを意味する「山茱萸」。「ハルコガネバナ、アキサンゴ、ヤマグミ」とも呼ばれ、中国と朝鮮半島が原産地です。享保年間(1720年頃)に薬用樹として日本へ渡来しました。

 サンシュユハナミズキヤマボウシと同じミズキ科に属し、秋に熟す赤い実にはビタミンCが豊富に含まれ、現在でも健康食品や果実酒として利用されています。リョウブのように剥がれ落ちる樹皮が特徴的で、花や実がない時でも観賞価値があるため、公園や庭に好んで植えられます。そのためか、湾岸地域にも何本も植えられています。それにしてもサンシュユの花の鮮やかな黄色は見事で、黄色そのものを直接に見ているような感じになります(画像)。

*「花が先か葉が先か」は興味深い問題です。葉が開く前に開花するメリットの一つは、風媒花の場合、風が通りやすく受粉しやすいことです。春早く開花するクルミ類、ハンノキ類などは風媒花です。風媒花の花が先に咲くのは、花を咲かせた後に葉を出さないと、花粉が葉について受粉が妨げられてしまうからです。逆に、虫媒花の場合、葉があることによって虫が鳥に見つかるのを防ぐ役割を果たしています。こうして、風媒花、虫媒花に応じて、花と葉の関係は様々に異なることがわかります。サンシュユはミズキ科の植物で、同じ科にはハナミズキが含まれています。サンシュユは両性花で、鮮やかな黄色の花は虫媒花であることを示唆しています。