ウメスカシクロバ、それともブドウスカシクロバ?

 マダラガは黒い地に明るい色で装飾された、センスあるデザインの種が多い。例えば、サツマニシキはエレガントな翅を持ち、様々な色を使い、全体の調和が取れている。それもそのはず、マダラガの仲間は昼行性のものが多く、他の蛾と違ってその美しい姿を明るい場所で見せることができるからである。蛾は地味というイメージが強いが、実は蛾は蝶と並んで、とても多様なのである。

 マダラガ科のウメスカシクロバ(梅透黒翅蛾)の体色は黒で、最初の画像のような姿である。ところが、次からの画像は光の加減によってか、青い色が目立つ。ウメスカシクロバに似た蛾の一つがブドウスカシクロバで、こちらは青く綺麗な色が見える。

 ブドウスカシクロバは透明な翅に黒い脈、蛾らしからぬ美しい蛾で、ブドウの大敵でもある。同じ個体でありながら、まるで違った画像で、人騒がせなことだが、タイトルの疑問の答えはブドウスカシクロバである。